STUDENT DECISION RECORDS

「“何もない自分”を認めた日、彼はプレイヤーを辞めた」#SDR28-0003

INTERVIEW & TEXT

笹原 哲

2026.04.17

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

成蹊大学文学部3年、群馬県出身。
現在、体育会サッカー部のアナリストとしてチーム強化に挑戦中。

高校時代は野球部でプレーするも、怪我により最後の大会でレギュラーを逃す。
さらに進学校である前橋高等学校に在籍にしながらも希望の大学に届かなかった経験から、
現在は「行動力と成果で自分を証明する」というテーマに向き合っている。

自分の生き方で人に“勇気“を与える。

周囲がプレイヤーとして競い続ける中、彼は“フィールドの外”を選んだ。
その背景にあったのは、「このまま何も残せず終わっていいのか」という違和感だった。

“自分は、本当にやり切ったと言えるのか?”

その問いから逃げなかった結果が、今の挑戦につながっている。

【学生時代に成したいこと】

彼が成し遂げたいのは、「逃げずに成果で自分を証明し、その姿で勇気を与えること」だ。

高校野球では最後の夏、怪我でレギュラーを外れた。
大学受験でも、希望には届かなかった。

「やったはずのに、何も残せなかった」

その感覚が、今も自分の中に残っている。

だからこそ、大学では
“誰が見てもわかる成果”を残すことにこだわっている。

【その道を選ばざるを得なかった理由】

本来なら、もちろん野球を続ける道もあった。

周囲にも「続けるかも」と言っていた。
自分自身もそう思っていた。

しかし、大学で感じた違和感。

「この環境のままでいいのか、延長線上に自分の成長に曲線を描けるのか?」

そこで彼は決断する。

プレイヤーとしての道を手放すこと。

代わりに選んだのが、サッカー部のアナリストを0から立ち上げることだった。


【原体験における共鳴ポイント】

この選択の裏にあるのは、2つの悔しさだ。

1つは、野球で結果を残せなかったこと。
もう1つは、大学受験の失敗。

県内トップレベルの進学校に通い、周囲は旧帝大・早慶・医学部などへ進学。
その中で、自分だけが届かなかった。

「ふざけてるけど、ちゃんとしてる人間でいたかった」

なのに、結果が出なかったことで、
ただの“おちゃらけたやつ”になってしまった。

このズレが、彼をつき動かしている。


【覚悟が定まった瞬間】

アナリストとして活動する中で訪れた転機。

サッカー協会の講習会。

設備も人材も整った強豪大学の発表が評価される中、
自分は何もできていない現実。

「環境があるやつが評価されるのか」

その瞬間、感情が爆発する。

「負けたくない」

そこから、行動が変わった。

  • プロチームに自ら連絡し、学びに行く

  • コーチの資格をとり、JFLチームで実践経験を積む

  • ソロモン諸島に渡り、サッカーを学ぶ環境そのものを変える

“やらされる努力”から、“取りに行く努力”へ。

【捨てたもの】

彼が手放したのは、明確だ。

  • 野球プレイヤーとしての自分

  • キャンパスライフ

特に大きかったのは、
「プレイヤーとしての自分=アイデンティティ」だった。

それを捨ててでも、
新しい勝ち方を選んだ。


【意思決定の軸】

「今、何をするべきか」

やりたいかどうかではない。
楽しいかどうかでもない。

“選んだ4年間に後悔しないために、今やるべきことは何か”

その基準で、すべてを選んでいる。


【現在の挑戦】

彼の挑戦は、単なるアナリストでは終わらない。

  • JFLという上位環境での実践を続け、

  • 何もないソロモン諸島でのサッカー環境の理解とチームへの還元づくり

  • 東京予選を突破し天皇杯に出場すること

そしてもう一つ。

「スポーツへの関わり方を変えること」

プレイヤーだけが価値ではない。
支える側、分析する側にも価値がある。

その新しい関わり方を、自分の生き方で示そうとしている。


【誰に、何を返したいか】

彼の成功の定義は、少し独特だ。

誰かに評価されることではない。

「ふと思い出される存在になること」

数年後、誰かがこう言う。

「あいつ、なんか面白いことやってたよな」

その時、思い出が関わった人の“プラスの記憶”として残っていればいい。

それを、通じて勇気を与えられれば良い。

それが、彼にとっての成功だ。


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