STUDENT DECISION RECORDS
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
名城大学経営学部・大学3年相当(休学2年目)、三重県鈴鹿市出身。
高校生の進路選択を支える事業「ゆめスタ」を立ち上げ、高校生向け就活情報誌「ゆめマガ」や、公立高校での年間探究授業のコーディネートに挑んでいる。小中では“オール5”の優等生だった一方で、中学の頃から「何のために学ぶのか」を考え続け、高校・大学を通じて、学びと将来がつながる実感を持ちにくい若者の姿に課題感を深めてきた。その実感がいま、若者が自分の意志で未来を選び続けられる環境づくりへとつながっている。

多くの同級生が就活や卒業に向かう中で、彼は休学という選択を取り、高校生の進路選択を支える事業に踏み出した。
ただ、彼が目指しているのは、学校教育を外から否定することではない。先生、地域、企業、それぞれが担ってきた役割に敬意を払いながら、学校だけでは抱えきれない進路支援の難しさに、外部の立場から伴走すること。彼の挑戦は、教育を裁くことではなく、若者により多くの選択肢を届けるために、学校と社会のあいだをつなぎ直すことにある。
彼が学生時代に成したいのは、学生起業で目立つ実績をつくることではない。
周囲が就活やキャリア形成を自分ごととして進める中で、彼は高校生が“自分はどう生きたいか”から進路を考えられる環境を広げることを、自分の仕事として引き受けている。
学校・企業・地域をつなぐコーディネーターの役割を形にし、進路指導の現場に新しい接点と対話を増やしていくこと。それによって、若者が受け身で進路を選ぶのではなく、自分の意志で未来を選べる状態をつくりたいと考えている。

彼がこの道を選んだ理由は、「学校が間違っている」と思ったからではない。
むしろ、学校現場が限られた時間や制度のなかで、日々多くの生徒に向き合っている現実を知ったからこそ、その外側から一緒に支えられる役割が必要だと感じたからだ。
中学では、教科と将来とのつながりを実感しにくかった。高校では、探究や進路支援に大きな可能性を感じる一方で、それを一つひとつ実装していく難しさにも触れた。
だから彼は、批判する側ではなく、学校と伴走しながら課題を解いていく側に回ることを選んだ。
彼の原体験の核にあるのは、「学びや進路が、自分の未来とつながって見えないこと」へのもどかしさだ。
周囲が成績や進学先を軸に前へ進んでいく中で、彼は中学の頃から“なぜ学ぶのか”を強く考えていた。その問いを持ち続けたことで、かつてのオール5から評価を落とした時期もあったが、それでも考えることをやめなかった。
さらに高校では、探究や進路支援に期待を抱いて飛び込んだ環境のなかで、理想と現実の間にある難しさを知った。だからこそ今の彼は、教育を断じる言葉ではなく、若者が自分の未来を考えられる材料と出会いを増やすことで、その課題に向き合おうとしている。
転機は、大学1年で起業家コミュニティに出会い、自分が抱えてきた教育への課題感を初めて社会で活躍する経営者と対話でき、受け止めてもらえたことだった。
学校の外でも自分の問いが社会に必要とされうるテーマだと知ったことで、彼の中で違和感は、行動に変えるべき使命感へと変わった。
さらに、大学でこのまま既定路線を進むのではなく、自ら動いたほうが若者の未来に近づけると感じたとき、多くの学生が進級や就活を進める中で、彼は休学し、2025年4月に個人事業主として動き始める決断をした。ここで彼は、夢を語る側から、夢の実現に伴走する側へと踏み出した。

彼がこの挑戦の裏で捨てたものは軽くない。
ひとつは、県選抜の実力を持つハンドボールと、優秀な学業での成績、この文武両道の優等生として評価され続ける立ち位置だ。問いを持つこと悩み苦しんでも、分かりやすい正解に合わせて生きる道には戻らなかった。
もうひとつは、大学を卒業し、新卒で安定した企業に入るという進路だ。周囲がその道を進む中で、彼は休学し、収入も信用も自らつくる不確かな側に身を置いた。
さらに、学生として守られた余白の多い日常も手放し、学校や地域、企業と継続的に向き合う実務の現場へ入っていった。
「共創的自律」
彼の自律は、独りで突き進むことではない。
周囲の期待や社会的な信用も受け止めたうえで、最後は「自分が本当に必要だと思う課題に責任を持てるか」で決める。
そのうえで、学校・地域・企業と垣根を越えて手を取り合う。自分で決め、周囲と共創することが、彼の意思決定の核になっている。
いま彼が向き合っているのは、理想を語ることではなく、それを"学校"の現場で本当に機能する形に落とし込むことだ。
公立高校で年間を通じて授業を担当しながら、企業・学校・地域をつなぐ“コーディネーター”という役割の可能性を実証しようとしている。
また、保護者や社会のなかにある「有名大学」「大手企業」が正解になりやすい空気に対しても、一方的に否定するのではなく、それ以外の進路にも確かな価値があることを丁寧に伝え、選択肢を広げることに力を注いでいる。
学校だけでは届けきれない部分に、地域と企業の力をどう重ねられるか。それが彼の現在の挑戦だ。

彼が返したいのは、単なる求人情報や進学情報ではない。
高校生には、「自分で選んでいい」と思える進路の材料と出会いを返したいと思っている。そして学校現場には、先生方だけに負荷を集中させるのではなく、地域や企業と一緒に若者を応援できる仕組みを返したい。
その先で彼が目指しているのは、若者が夢を持っていないなら夢と出会える環境を、夢を持っているなら叶えるために走り出せる環境を広げていくことだ。
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ReWrite Career では、記事に登場する学生をはじめ、本気で挑む学生との出会いをつくっています。企業の方はお気軽にご相談ください。