STUDENT DECISION RECORDS

燃え尽きるほどの熱狂を求めて。彼女がミュージカルの舞台から新たな劇団へ挑む理由#SDR28-0020

INTERVIEW & TEXT

和泉 圭佑

2026.05.19

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

高知県出身、産業能率大学 経営学部。

ミュージカルサークル「さんのう☆まじかる」に所属し、役者リーダーや合宿担当、会計など中枢を担う。

幼少期は奔放な兄を反面教師に「空気が読める大人びた優等生」として育つ。高校演劇での大きな挫折と栄光を経て、大学ではサークルの大規模公演「ReWrite公演」の成功にすべてを捧げた。

現在は外部の児童劇団のオーディションに合格し、新たな熱狂を求めて動き出す。「自身のファンを作ること」に向けて次なる覚悟を決めようとしている。

更なる熱狂を求め、新たな挑戦の一歩を踏み出す

幼い頃から周囲の空気を読み、波風を立てずに「大人びた優等生」として生きてきた彼女。

しかし現在の彼女は、睡眠時間以外のすべてをサークル活動に注ぎ込み、燃え尽きるほどの熱狂の中に身を置いている。

サークルの大規模公演で重責を背負い、かつてない達成感と成長を味わった彼女は今、外部のプロ劇団という新たな扉を開こうとしている。

何かに本気で打ち込む喜びを知った彼女が、次なるステージで目指すものとは何かに迫る。

【学生時代に成したいこと】

彼女が今、最も成し遂げたいこと「心から熱中できるもの、目標を見つけること」だ。サークルとして初の外部公演ReWriteですべてを出し切り、大きな達成感を得た反面、これほどに熱中できる次の目標を見つけることは難しい。

だからこそ、自分の能力をさらに高め、目標に向かって再び全力で走り抜ける経験を求めている。その延長線上で、オーディションに合格した外部の劇団への入団を検討し、自らの新たな可能性を模索している。

【その道を選ばざるを得なかった理由】

彼女は、高校時代の演劇部で知った仲間と本気で作り上げる「熱狂」をもう一度手に入れたい思いが強かった。一度、本気で何かに命を懸ける味を知ってしまった彼女にとって、目的のない「暇な時間」はもはや耐え難い苦痛であり 、自らを極限まで追い込む「責任ある役職」や「外部の厳しい劇団」という道は、自分らしくあり続けるための不可避な選択だったのである 。


【原体験における共鳴ポイント】

彼女の「熱狂」への渇望は、これまでの反動からきている。

幼少期は問題児だった兄を反面教師にし、親や教師から評価される「真面目な子」として感情を抑えて過ごした。中学時代には周囲のレベルの高さに圧倒され、燃え尽きを経験。

転機となったのは高校の演劇部だ。自分ではなく別の部員が部長に選ばれた時、人生で初めて強烈な「悔しさ」を味わう。「奪い返してやる」という猛烈な反骨心で演技にのめり込んだ結果、県で「個人優秀演技賞」に選ばれた。

この時初めて知った「1つの目標に向かって泥臭く頑張り、それが報われる感動」が、彼女の価値観を根本から変えたのだ。


【覚悟が定まった瞬間】

大学のサークル公演ReWriteで、プロジェクトリーダーの役割を任された時、彼女の中で真の覚悟が定まった。

それまでは考えなしに突っ走ることもあったが、ここでは自分の失敗が組織全体の成功に直結する。

何十人もの仲間と協力し、お金も管理するかつてない「責任」の重さに直面したことで、逃げずに最後までやり切る強さと、組織を運営する当事者意識が完全に芽生えた。

【捨てたもの】

彼女が圧倒的な成長のために手放したものは、「暇で何もしない時間」だ。

ReWriteの期間中、彼女は睡眠時間以外のすべての空き時間を業務連絡の即レスやサークルのタスクに捧げた。プライベートのLINEは後回しにしても、組織のための動きは絶対に止めなかった。

何気ない自由な時間を捨ててでも、目標に向かって必死に生きている「熱中している自分」の方が好きだとはっきり気づけたからだ。


【意思決定の軸】

現在の彼女の意思決定の軸は、「それは自分がすべてを懸けて熱中できるものか」である。

頑張る理由がないものには頑張れない人生を送ってきたからこそ、高校や大学で知った「目標に向かって本気で頑張る楽しさ」を手放したくないと強く願っている。だからこそ、今の「目標がない停滞感」を何よりも危惧し、自ら厳しい環境へ飛び込もうとしている。


【現在の挑戦】

いま彼女がぶつかっている壁は、「次なる熱狂への覚悟」を決めることだ。

外部の劇団のレッスン生オーディションに合格したものの、高額な費用がかかる。親から「それだけのお金を払って、何かを掴み取ってくる覚悟はあるのか?」と問われ、彼女は今、自分自身の本気度と向き合っている。

就職活動という現実的な時間との折り合いもつけながら、新しい世界へ飛び込むための「覚悟」を固めることが現在の最大の挑戦である。


【誰に、何を返したいか】

彼女がこの挑戦の先で一番に恩返しをしたい相手、そして叶えたい状態は、「自分のお芝居を見てくれた観客」に感動を届けることだ。

「感動しました」「あなたのファンになりました」と、自分の表現が誰かの心を動かし、真っ直ぐな言葉をもらえた時こそが、彼女にとって何よりも嬉しい瞬間である。自らの熱狂を通じて、誰かの心を揺さぶる表現者になることを目指している。


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