STUDENT DECISION RECORDS
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
日本大学経済学部、東京都練馬区出身。
現在はNPO法人ドットジェイピーでエリアマネージャーを務め、首都圏の大きな組織を束ねている。
彼の強さは、カリスマ性ではない。人の感情の揺れや、丁寧に一人一人向き開くことで気持ちを感じ取りながら、想いを受け止め、最後は前に進める形へ変えていくことにある。静かな誠実さと、必要な時には組織を変えるために踏み込める大胆さ。その両方を持ちながら、人の人生に残る時間をつくろうとしている。

彼が目指しているのは、ただ数字を追う組織でも、タスクを回す組織でもない。
関わった人の人生にちゃんと意味を残し、「お前と関わってよかった」と言われるような関係と組織をつくること。
そのために彼は、短期的な成果だけで人を評価せず、一人ひとりの想いがどう形になり、どんな成長につながったのかまで向き合おうとしている。
学生時代に成したいことは、自分と関わった人すべてに「お前と関わってよかった」と思ってもらうことだ。
それは、ただ優しくするとか、仲良く終わるとか、そういう薄い意味ではない。その人が本気になれた時間、その人が自分の可能性を信じられた時間、その人が少しでも前に進めた時間を、自分との関わりの中でつくりたいということだ。
組織の中でも同じだ。半年の活動が、単なる想い出で終わるのではなく、その後の人生を支える経験になってほしい。しんどかったことも、ぶつかったことも、全部ひっくるめて「やってよかった」と思える時間に変えたい。彼が目指しているのは、ただ単に成果を出すだけの組織ではなく、人の人生に価値を残す組織だ。

彼がこの道を選んだ背景には、組織にはもっと人を変えられる力があるはずだという確信がある。
生徒会でも、ドットジェイピーでも、すでに形として存在している組織の中に、まだ引き出せる可能性を感じてきた。目標は達成していても、そこにいる人の想いや成長まで届いていなければ、組織としてはまだ本当の意味で完成していない。彼はそう考えている。
だから彼は、与えられた環境に乗るだけでは終わらなかった。既存の仕組みを運用するだけではなく、その組織が本来持っているはずの想いや力を発揮しきりたいと思った。
もっと人が本気になれて、もっと人生に残る時間を生み出せる組織にできる。その可能性を信じたからこそ、彼は中に入り、背負い、変える側を選んだ。

彼の原点には、「人の心を動かす経験」と「自分の信念を貫く感覚」がある。
小学校時代に和太鼓の演奏を通じて、人の表情が変わる瞬間、場の空気が動く瞬間を体感したことは大きい。自分の行動や表現が、人を笑顔にしたり、気持ちを前向きにしたりできる。その実感が、今の“人に影響を与える側でありたい”という想いにつながっている。
次に彼の中で大きな意味を持ったのが、中学校時代のアニメから受け取った価値観だ。何度でも立ち上がり、大事なもののために泥くさく進み続ける主人公の姿に、彼は強く共鳴してきた。格好よく勝つことより、格好悪くても大事なもののために立ち続けること。その姿勢に惹かれたからこそ、自分もまた、人前で想いを貫き、簡単には折れない人間でありたいと考えるようになった。

さらに、高校時代には釣り同好会の立ち上げに象徴されるように、彼には何もないところから場をつくることへのためらいがなかった。ただ既にある場所に参加するのではなく、自分の手で空気をつくり、自分の手で価値を生み出したいという想いが強かった。 そして、その感覚が最も色濃く表れたのが生徒会での経験だ。世田谷学園で過ごした中高時代、彼は与えられた役割をこなすだけでは満足しなかった。既にある枠組みを守るだけでなく、「もっと良くできる」「もっと意味のある場にできる」と考え、組織を前に進めようとした。あらゆる困難に逃げずに向き合い、自分が大事だと思うことを言葉にし実現しようとした。その生徒会改革の経験を通して、信念を持って立つことの重さと意味を覚えていった。今の彼の芯にあるのは、まさにこの「自分の手で場を変える」という感覚だ。

覚悟が定まったのは、ドットジェイピーの最終日の打ち上げや全社大会で、仲間たちの本気を真正面から受け取った時だ。
涙を流しながら悔しさを語る仲間、半年間を振り返って言葉を詰まらせる仲間、その姿を見た時、彼は初めて、自分が見ていた景色の浅さに気づいた。自分はある程度器用にやれてしまう。だからこそ、どこかで軽く見ていた部分があった。でも、そこには人生の一部を本気で懸けてきた仲間たちがいた。
その瞬間から、彼は過去の仲間たちの想いも背負って今に立っている感覚を持つようになった。
自分だけが成果を出して終わるのでは足りない。今ここにいる人たちの本気を、ちゃんと次につなげなければいけない。彼にとって覚悟とは、上に立つことではなく、人の想いを軽く扱わず、その重さごと引き受けることだった。
彼が捨てたのは、自分なら何でもこなせるという傲慢さだ。
高校時代の生徒会では、キャパシティを超えてでも全部背負おうとし、その中で人間関係や自分の限界とも向き合うことになった。その経験を通して、ただ抱え込めばいいわけではないと知った。今は、自分と仲間でできる範囲を見極めながら、その中で本当に救える人を確実に救うという姿勢へ変わっている。
同時に、表面的な結果だけを追う見方も捨てた。数字だけを達成しても、その裏で人が疲弊し、成長も残らないなら意味がない。そう考えるようになったことで、彼の視点は“成果を出す”から“価値を残す”へ移っている。
「人がその人らしくいれるか?」
参加してくれる人に、誠実であるか、向き合えているか、相手の想いを置き去りにしていないか。目先の結果だけを取りに行くのではなく、その挑戦が本人の成長につながるかまで含めて判断する。だから彼は、結果が出なかったとしても、その過程に本気があり、本人が変わるなら、それは十分に価値があると考える。
この軸があるからこそ、彼の組織運営は厳しさと優しさを両方持つ。
甘やかすわけではない。でも、切り捨てもしない。相手に本気で向き合い、ちゃんと変わってほしいと思っているからこそ、彼の言葉は軽くならない。

現在の挑戦は、80人規模の組織を、ただ動く集団ではなく、同じ方向を向いて本気で壁を越えられる集団に変えることだ。
そのために彼は、一人ひとりとの面談を重ね、目の前の数字だけでは見えない想いを拾い続けている。どこで苦しんでいるのか、何に火がつくのか、どこで踏み出せなくなっているのか。それを見ようとしない限り、組織はただの作業場になってしまう。彼はそれを許したくない。
彼がやりたいのは、全員が同じように頑張ることではない。
それぞれが自分なりの本気を持ち、その本気が組織の中で意味を持ち、最後には「この半年で変われた」と思える状態をつくることだ。大きい組織だからこそ、一人ひとりの時間を軽く扱わない。その姿勢が、今の挑戦の中心にある。
彼が返したいのは、自分がチャレンジしている場所と、そこで出会ってきた人たちに対してだ。
世田谷学園で過ごした日々、生徒会や自主団体づくりの中でぶつかりながら学んだこと、そして今の組織で一緒に走っている仲間たち。その全部が今の自分を形づくっているからこそ、その時間にちゃんと意味があったと思えるものを返したいと考えている。
そしてこれから関わる人たちにも、その人の人生を少し前に進める何かを返したいと思っている。
「お前と関わってよかった」と言われることは、彼にとってただの理想ではない。人と本気で向き合い、その人の時間に価値を残してきたかどうかを問う、人生そのものの目標だ。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ReWrite Career では、記事に登場する学生をはじめ、本気で挑む学生との出会いをつくっています。企業の方はお気軽にご相談ください。