STUDENT DECISION RECORDS

SIVIOらしさを後輩へ繋ぐ。渉外部長の彼女が組織をより良い未来へ導く理由#SDR28-0058

INTERVIEW & TEXT

和泉 圭佑

2026.06.20

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

立命館大学3年、京都府出身。

現在、学生団体SIVIO関西支部の幹部(渉外部長)として、企業との連携・協賛金の獲得に挑戦中。

幼少期からの「知らない場所へ一人で飛び込む」好奇心と、高校でのカナダ留学をやりきった経験から、いまは「楽しいだけで終わらせず、団体の文化を次の世代へつなぐ」という課題に向き合っている。

ただ楽しいだけでない。SIVIOという組織・先輩の想いを後輩につなぐ責任。

多くのメンバーが、サークルの「楽しい部分」に自然と集まっていく中で、彼女は企業と向き合う渉外部を選び、その幹部を背負った。

“先輩たちがくれたこの雰囲気やSIVIOらしさを、今度は自分が次へ渡せるか?”

その問いから逃げなかった結果が、いまの挑戦につながっている。そんな彼女の“意思決定の記録”である。

【学生時代に成したいこと】

彼女がいま成し遂げたいのは、二つある。

一つは、渉外部の幹部として、引退までに協賛金130万円を集めること。これは、これまでの歴代最高だった120万円を超える数字だ。

もう一つは、先輩から受け取った「誰もが認め合える空気」を、後輩に手渡すこと。多くの人が「楽しい側」に集まる中で、彼女はあえて、企業と向き合い、団体を支える裏方の責任を引き受けている。

【その道を選ばざるを得なかった理由】

正直に言えば、SIVIOに入ったのも、渉外部の幹部になったのも、最初から強い意志があったわけではない。

高校からの友人に誘われて入り、気づけば渉外部のメンバーは自分一人になっていた。それでも「自分がやる」と決めたのは、「自分のミスが、大勢の人に影響を与えかねない」という責任感 と、何より「みんなで同じ方向を向ける場」が好きだったからだ。

やらなくてもいい、もっと気楽な関わり方もあった。それでも彼女は、先輩たちからもらった恩を後輩たちに返したいと思った。



【原体験における共鳴ポイント】

彼女の根っこには、「知らない場所に一人で飛び込み、やりきる」という成功体験の積み重ねがある。

幼少期は、心配されるほどの人見知りで、母の後ろに隠れている子だった。その一方で、幼稚園ではみんなの相談を受ける「お姉さん」的な存在でもあった。

転機は、小学4年・5年で一人で参加したオーストラリアのホームステイ。友達も誰もいない場所へ飛び込む高揚感と、やりきった達成感を知り、「もっと海外へ」という思いが芽生えた。

やがてそれは、「高校で一年間留学できる学校に行きたい」という、中学受験の動機にもなった。 高校では、コロナで一年遅れたカナダ留学へ。「成功体験が、その後の人生を作る」⸺彼女がいま挑戦を恐れないのは、この積み重ねがあるからだ。




【覚悟が定まった瞬間】

そんな彼女がSIVIOの幹部として、組織をリードしていきたいと覚悟が決まった瞬間は、昨年のラストイベントでリーダーを務めたときだった。

企画設計し、自身の高校の繋がりを活かした新企画を立て付け、成功させた。

今までにない自分の出した案が形になり、実際のイベントになり、それを先輩からも感謝をもらった。

「貢献できている」と手触り感をもって実感できたその瞬間に、“なんとなく関わっている”が、“自分がこの場を支える”に変わった。

【捨てたもの】

彼女はもともと、好奇心の赴くままに何にでも飛び込む人だった。大学では、農園、お花、探検、カンボジア支援⸺一度に五つのサークルに入ったほど。

「やりたいことは全部やる」が、彼女のスタイルだった。

SIVIOの幹部として、組織を動かす責任ある立場を選び、今はSIVIOにフルベットしている。気楽な参加者でいられる立場を捨てて、逃げ場のない責任を引き受けた


【意思決定の軸】

「“面白そうか”で飛び込む」 

知らない世界に一人で飛び込み、やりきった先に、彼女はいつも一番いい景色を見てきた。だから、損得や計算よりも先に「面白そう」「気になる」で動く。そして一度飛び込んだら、もらった分は返すまでやりきる⸺それが、彼女の決め方だ。


【現在の挑戦】

いま彼女がぶつかっているのは、「文化を、後輩にどう受け継ぐか」という壁だ。 新入生は元気で勢いのある子が多い。

一方で、企業と関わる渉外部は仕事寄りの色が強く、自分から 入りたいと手を挙げる子が集まりにくい。

それでも、最初の一人として渉外部を選んでくれた後輩がいる。彼女が越えたい高さは、協賛金130万円という数字だけではない。「SIVIOの魅力を、自分の言葉で 伝えられる人になること」だ。

先輩たちが忙しさを感じさせず「楽しい」を作っていたように、後輩には弱音ではなく、その空気そのものを渡したいと思っている。


【誰に、何を返したいか】

引退の日、同期にも後輩にも「渉外部をやっててよかった」と言われること⸺それが、彼女にとっての成功だ。

「すごいね」でも「頑張ったね」でもない。先輩から受け取った「誰もが認め合える空気」を、今度は自分が次の世代へ返すこと。その手応えこそが、彼女の求めるものだ。

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