STUDENT DECISION RECORDS
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ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
福島県立医科大学2年、福島県出身。
幼少期に自身や兄弟が喘息を患い病院に救われた経験と、女手一つで3人兄弟を育ててくれた看護師の母の背中を見て育つ。小・中学校時代は、周囲の環境に合わせ自動的にバスケットボール部のキャプテンを務めるなど、他人の意思に流される日々を送る。
しかし、中学生のときに出会った医師の誠実な寄り添いに憧れ、高校時代に福島県立医大の医学部を目指して猛勉強を開始。現役合格には届かなかったものの、誰よりもやり切った自負から前向きに看護学部への進学を決意し、「自分軸」を確立する。
現在はNPO法人ドットジェイピー福島支部にて、主軸である人材開発部署に身を置きながら、組織のピンチを救うべくクライアント開拓部署との兼任に挑戦。自らのキャパシティの限界を知るまで泥臭く走り抜いた経験を糧に、現在は次なる挑戦に向けて自らの器を広げる戦いに向き合っている。

かつて、彼の人生は「自動的」に進んでいた。小学校、中学校と、学年に男子が1人しかいない、あるいは経験者が自分しかいないという理由で、流されるようにバスケットボール部のキャプテンを務めていた寺島未来。周囲のプレッシャーに萎縮し、失敗を恐れて苦手を放置していた、静かで他人任せだった少年。しかし現在の彼は、学生団体の重大な局面に自ら飛び込み、圧倒的な当事者意識を持って泥臭く走り回っている。かつて「他人軸」で生きていた彼が、なぜこれほどまでに熱く、自らの足で人生を切り拓くようになったのか。その意思決定のドラマに迫る。
彼が今、学生時代に成し遂げたいのは「一度きりの人生において、今しかできないことに全力でコミットし、仲間に心から必要とされる存在になること」だ。多くの学生が、大学生活の限られた時間をサークルやアルバイトなど、居心地の良いコミュニティの中で穏やかに過ごす道を選ぶ。その中で彼はあえて、お金と人の未来が深く交錯するNPO法人ドットジェイピーの幹部としての道を選んだ。単に楽しく過ごす選択肢を捨て、他者に対して重い責任を背負い、自らの限界に挑戦する泥臭い選択を、彼は自らの意思で行っている。


普通の学生らしい平穏な選択肢ではなく、あえて厳しい環境に向かった理由。それは、彼が「現状維持の満足」の中にいては、本当にチームを幸せにする力は身につかないと確信したからだ。
彼が所属する福島支部で、クライアント開拓を担う部署の体制変更という予期せぬ局面が訪れた。自身が担う人材開発の業務だけでも手一杯になり得る中で、「これまで先輩たちが築いてきた良き土台を尊重しつつ、さらにチームを強固にするためには、今ここで自分が手を挙げなければならない」と直感した。あえて二軸を兼任するという未知の領域へ飛び込んだのは、「自分ならもっと良くできる、この仲間をさらに輝かせることができる」という前向きな可能性への確信があったからだ。
この強い意思決定の背景には、過去の強烈な「劣等感」と「憧れ」の共鳴がある。小・中学校時代の彼は、周囲の急激な身体的・技術的成長を前に現実を突きつけられ、「どうせ自分なんて話しても楽しくないだろう」と勝手に決めつけ、努力から目を背ける劣等感を抱えていた。そんな彼を救ったのが、中3の時に通院していた病院の医師だった。その医師は病気という身体的な痛みを治すだけでなく、彼が抱えていた心理的なダメージや不安にまで深く寄り添い、精神的に支えてくれた。
「自分も、人の心にどこまでも寄り添える人間になりたい」
そんな憧れへと昇華した。

“なんとなく医療職を目指す”から、“自らの人生を本気でドライブする”へと腹を括った転機は、高校時代の医学部受験の終わりだった。
医師を目指し、高校1年から校内で誰よりも猛勉強にフルコミットした。しかし、模試の結果と目標の切り拓くべき壁は厚く、現役合格には届かなかった。しかし共通テストを終えたとき、彼に後悔は一切なかった。なぜなら、誰に強制されるでもなく、自分の意思で限界までやり切ったという強烈な自負があったからだ。浪人という選択肢もある中で、彼は「培った実力を糧に、看護の道で人を支える」と前向きに次のステージを選んだ。誰かのせいにせず、自らの人生の舵を自分で握ったこの瞬間、彼のなかに強固な「自分軸」が確立された。
彼がこの選択の裏で手放したものは、医学部という「かつての第一志望への未練」と「居心地の良い平穏な時間」だ。
高校3年間をすべて捧げた夢を綺麗に手放し、看護の世界でプロフェッショナルになると決めたこと。
さらに、ドットジェイピーにおいて自身が最も居心地の良さを感じていた人材開発部署の平穏をあえて捨て、体制変更で穴のあいたクライアント開拓という過酷な現場へ飛び込んだこと。数々の「守られた安全地帯」を、彼は自らの成長と仲間のために、重く、潔く手放した。

「自分軸で、一度きりの今を全力で生きる」
かつて他人任せで流され、失敗を恐れて機会を逃し続けた過去の後悔があるからこそ、二度と誰かのせいにしたくないという飢えがある。
「自分の意思で決めた道だからこそ、どんな困難も前向きに捉え、エネルギーに変換できる」
確固たる確信があるため、彼はこの軸を掲げている。

今、彼は「自らの限界を知る」という、リーダーとして最も重要な壁を乗り越え、次なるステージに立っている。
学業と既存業務、そしてクライアント開拓の兼任という猛烈な挑戦の末、彼は文字通りキャパシティの限界に直面し、一度クライアント部署の第一線から離れる決断断をした。 しかし、彼の目に失望の色はない。
「たくさん挑戦しようと動いた結果、限界を知れるまで頑張れた。これは自分が本気で走った証拠」と、彼はこの経験を冷徹に、かつ前向きに捉えている。
プロの世界でも、無謀な抱え込みではなく、自分の現在地を知ることこそが真の成果への第一歩だ。自らの器のサイズを知った彼は今、主軸である人材開発部署にて、次は「仲間を頼り、巻き込みながら、いかに組織の最大出力を出すか」という、独力突破を超えた大人のチームマネジメントに挑戦している。
彼は、今共に走っている福島支部のメンバーたちに「未来が、あの時あれほど限界まで打席に立ってくれて本当に良かった。次も一緒に走りたい」と言われたときに、初めてこの挑戦が成功したと言える。そして、女手一つで自分を育ててくれた看護師の母、そしてかつて自分の心に寄り添ってくれたあの医師のように、今度は彼が、葛藤を抱えて未来へ進もうとするインターン生や地域社会に対して、誠実な寄り添いと圧倒的な可能性という価値を返そうとしている。

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