STUDENT DECISION RECORDS
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
鳥取県鳥取市出身の下関市立大学1年生。
現在はドットジェイピー北九州支部で、SNSまわりの統括やデジタルマーケティング、イベント内容の企画に関わっている。
高校時代からすでに複数の学生団体を立ち上げ、地域メディアや祭りの連の運営を実践してきたタイプで、ただ参加する側ではなく、最初から場をつくる側に立ってきた。

彼の行動の中心にあるのは、目立ちたいとか有名になりたいとか、そういう薄い熱ではない。
根っこにあるのは、鳥取が好きだというまっすぐな感情と、その地元にもっと面白い景色を増やしたいという意志だ。祭りも、SNSも、起業も、全部バラバラな挑戦に見えて、彼の中ではひとつにつながっている。
地元を前に進めるために、自分が先に動く。その姿勢が、彼の全部を貫いている。
彼が学生時代に成したいのは、ただ目立つ実績をつくることじゃない。自分の行動で地域を動かせることを証明することだ。
下関では大きなイベントを動かし、大学2年ではSNSマーケティングの領域で起業を見据える。そしてその全部を、将来的に鳥取へ返していく流れの中に置いている。学生のうちから企画し、発信し、組織をつくり、事業の形にする。その一つひとつを通じて、ただ夢を語る人ではなく、地元の未来に対して具体的に動ける人間になろうとしている。
彼がこの道を選んだ理由は、地元への愛着だけでは説明しきれない。中学時代、自分の意志よりも周囲に左右されてしまい、思うように動けなかった経験があったからこそ、高校以降は「自分で決めて、自分で動く」ことに価値を置くようになった。
その転換の中で出会ったのが、地域で何かを仕掛ける面白さだった。祭りの団体を立ち上げることも、地域メディアを動かすことも、高校生と起業家をつなぐ場をつくることも、全部が同じ文脈にある。
自分の意志で動き、その動きで周りの景色を変えること。それが彼にとって一番しっくりくる生き方になった。

彼の中で一番大きい原体験は、中学時代の後悔だ。進学校に入ったものの、周囲のレベルの高さに圧倒され、学年順位も140人中90位前後まで落ち込んだ。勉強でも前に出られず、好きだったサッカーも持ち上がり組の輪に入る壁を感じ思って離れ、友達の動きや周囲の空気に引っ張られる時間が続いた。あとから振り返った時に残ったのは、「もっと自分の意志で動けていたら」という悔しさだった。
でも、その後悔で終わらなかったのが彼の強さだ。高校に入ると、自分はこのままじゃ終わりたくないという気持ちを一気に行動へ変える。勉強では好成績でスタートダッシュを実現しつつ、またサッカーにも戻り、生徒会長として前に立つようにもなる。中学で萎縮していた分、高校では逆に「自分で選んで、自分で動く」ことを徹底していった。その反転が、今の彼の行動力の根っこにある。
さらに彼の土台には、ずっと変わらない鳥取への強い愛着がある。幼い頃から祭りに親しみ、「鳥取が好き」という感情が生活の中に自然にあった。だから彼にとって地域活動は、外から与えられたテーマじゃない。自分の過去へのリベンジと、地元への愛情が重なった先にある、すごく自然な挑戦なんだと思う。

彼の覚悟がはっきり形になったのは、高校2年で祭りの団体鳥取西高連を立ち上げた時だった。
もともとは8人くらい集まればいいと思っていた企画に、実際には60人以上が集まり、その後100人規模まで膨らんでいった。その時に彼は、自分の「やりたい」が、ただの願望じゃなく、人を巻き込み、組織にし、現実を動かす力になることを実感した。
中学時代には持てなかった自信が、ここで一気に確信へ変わった。ここから彼の中で、祭りも、メディアも、イベントも、全部が「思いつき」ではなく「実行できる構想」になっていく。

彼が捨てたのは、勉強を最優先にする王道の生き方だ。
高校時代は、生徒会長、祭りの団体運営、地域メディア、交流イベント、バンド活動まで、本気でいろんなことに時間を振り切った。その分、第一志望には届かなかった。
でも彼は、その時間を無駄だったとは思っていない。むしろ、自分で選び、自分で動けた時間だったからこそ、後悔がない。中学時代に「自分の意志なく過ごしてしまった」と感じている彼にとって、高校以降の時間は、自分の人生を自分の手に取り戻した時間だった。
彼の意志決定の軸はかなりはっきりしている。
ひとつは、自分にしかできない面白いことかどうか。もうひとつは、仲間を巻き込みながら一緒に進めるかどうか。そして最後に、鳥取に返っていくものがあるかどうか。
自分だけが満足する挑戦ではなく、周りの人の熱量を上げながら、最終的には地元にも意味を持つか。その視点で選んでいるから、彼の挑戦にはいつも個人の野心と地域への思いが同居している。

今の彼は、ドットジェイピーでのSNS関連の統括、イベント企画、将来的な起業準備を並行して走らせている。
発信力を磨きながら、どうすれば人が集まり、どうすれば地域や組織に実際の影響を生み出せるかを、現場で試し続けている段階だ。さらに、高校時代に立ち上げたトリラブのような地域メディアでは、鳥取の若者向けに情報を届け、動画が県民の広い層に届くような成果も出してきた。
彼の挑戦はいつも、思いだけで終わらない。ちゃんと人に届く形まで持っていくところに特徴がある。
彼が返したいものは明確だ。
ひとつは、これまで出会ってきた鳥取の若い世代に対してだ。自分が経営者との出会いや地域活動を通して視野を広げてもらったように、次は自分が、後輩たちに挑戦できる機会と物事を多角的に見られる視点を返す側に回りたいと思っている。
もうひとつは、親への感謝だ。機材投資を含めて多くを支えてもらってきたからこそ、これ以上甘えるのではなく、自分の力で立ち、結果を出して返したいという思いが強い。
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