STUDENT DECISION RECORDS
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
電気通信大学2年、茨城県結城市出身(栃木県真岡市生まれ)。
幼少期から数字の論理に強い興味を持ち、中学2年で東進の数学特待生となり高1で数Ⅲを修了するほどの明晰さを持つ。しかし、中学受験の不合格や、特待生でありながら本気になりきれなかった「計画だけで実行が伴わない」自分への強い後悔を抱えていた。
第一志望の東京工業大学(現・東京科学大学)に惜敗し、電気通信大学へ進学。入学後、自身の知的好奇心と技術を活かしてNPO法人ドットジェイピーに参画。全国500人が集まるコンテストで優勝し、現在は組織の業務効率化(OPS)と集客を統括しながら、10月からの支部代表就任に向けて挑戦を続けている。

幼少期から乗り物の図鑑を愛し、そろばんで数字の論理に没頭していたインドアな少年。
高校時代は週6日、吹奏楽部でユーフォニアムの音色に情熱を傾け、東進の数学特待生として高校1年生で数Ⅲまでを修めきった高い知性。
そんな彼、久米悠雅が現在身を置いているのは、理系大学の静かな研究室ではなく、全国から500人以上の熱き学生が集うNPO法人ドットジェイピーの最前線だ。第一志望の不合格という痛烈な挫折の裏で、彼の中に静かに燻り続けていた「自分は本当にこのままでいいのか」という飢餓感。
かつて「計画を立てるだけで満足していた」と自省する彼が、なぜ今、自らの時間とエネルギーのすべてを他者のために注ぎ込んでいるのか。そのドラマチックな意思決定の軌跡に迫る。
彼が今、本気で成し遂げようとしているのは「人が行う事務作業を極限までゼロにするシステム構築」と「若者の政治参加のハードルを下げること」だ。
多くの理系学生が、大学で最先端のプログラミングや情報の理論を学び、将来の安定したホワイト企業への就職を見据えて淡々と単位を重ねていく中、彼は全く異なる道を選んでいる。
無給のボランティアという枠組みでありながら、Salesforceやスプレッドシート、LINEなどが乱立する複雑な全国組織のインフラを一元化する「SaaS化」やアプリ開発という、極めて実戦的かつ難度の高い領域を自ら買って出ているのだ。

彼があえて過酷な「無給のシステム開発と組織改革」の道を選ばざるを得なかったのは、彼の「計画を立てるだけで実行しない、そんな過去の自分には二度と戻らない」という強烈な自責のプライドがあるからだ。
当初は自分のスキルを活かして組織の良き土台を少しでも支えられればという思いだったが、煩雑な事務作業に追われる仲間たちの姿を見るうちに「自分ならもっと良くできる、この組織のポテンシャルを最大化できる」という確信へと変わっていった。
さらに、当時の支部代表から冷めた姿勢を見透かされるような厳しいフィードバックを受けたことで、逃げ腰だった自分と完全に決別し、すべての課題を自らの責任として引き受けて変革を起こす覚悟を決めたのである。
彼の行動の根底にあるのは、過去の自分に対する強い「悔しさ」と「自己証明の欲求」だ。
中学時代、親に3年間で計300万円もの学費をかけてもらい特待生という道を選びながらも、どこか本気になりきれずトップを狙えなかった後悔。当時は「PDCAのP(計画)だけでD(実行)をしない」という悪癖があり、周囲で目まぐるしく活躍する同級生や、高校時代にSNSで見かけた華やかな成果を出す同世代に、激しい劣等感と嫉妬を抱えていた。
さらに大学受験での第一志望への惜敗。「頭の中で計画をこねくり回すだけの自分から脱却したい」という痛切な渇望が、彼を未知の実践の場へと突き動かした。

“なんとなく”の参加から、“これを本気でやる”と腹を括った転機は、前期の集客担当時に当時の支部代表から受けた厳しいフィードバックだ。
それまでどこか他責傾向があり、プライドの裏返しで冷めた見方をしていた彼に対し、真剣に向き合ってくれた代表の姿を見たとき、全身の電気が走ったような衝撃を受けた。
「失敗を環境や他人のせいにするのはやめよう。すべてを自らの責任として引き受けたとき初めて、人は本気になれる」
高校の吹奏楽部時代に恩師であるF先生から叩き込まれた「人間力と謙虚さ」という大切な教えが、この瞬間にカチリと音を立てて結びついたのだ。
彼がこの挑戦のために手放したものは、第一志望の大学へ行けなかったという「過去の学歴への未練やプライド」と「理系学生としての平穏でノンストレスなキャンパスライフ」だ。
実際、NPOの運営と開発に寝食を忘れて没頭するあまり、大学の中間テスト対策に苦戦し、一部の単位を落とすリスクすら背負っている。しかし、かつてのように「安全な場所から計画だけを立てて逃げていた自分」を手放してでも、掴み取りたい未来がそこにはあった。
「『与える者(ギバー)』として動く」
議員事務所でのインターン時代、お世話になった秘書から掛けられた「ギバーになれ」という言葉が彼の血肉となっている。
お金はなくとも、今の自分にある時間と情熱というリソースを他者のために惜しみなく提供する。見返りを求めず他者に価値を与え続けることで、巡り巡って組織のポテンシャルが最大化され、自分自身の可能性をも証明できると深く信じているからこそ、この軸がブレることはない。

現在彼が直面している最大の壁は、「人を動かすこと」の難しさだ。
事務作業の自動化という自らの哲学やシステム構想に周囲を巻き込み、AI活用に消極的なスタッフの意識を変革し、インターン生や議員へのアプローチを仕掛けていくこと。単なるロジックだけでは人は動かない。だからこそ彼は、かつての傲慢さを捨て、豆な連絡や丁寧な対話という「謙虚な姿勢と人間力」というチャレンジの基準を高く設定し、泥臭く信頼関係を紡ぎながらその壁を乗り越えようとしている。
彼がこの挑戦の成功を届けたいのは、今自分の哲学に賛同し、全国から「久米さんとお話しさせてください」と集まってくれる大切な仲間たち、そして本気で向き合ってくれた先輩や大人の指導者たちだ。
彼らに「久米と一緒に活動できて本当に良かった」と言ってもらえることこそが、彼にとっての成功の証となる。
システムの効率化という恩返しを通じて、すべての参加学生がより深く成長できる充実したプログラムを提供し、社会の未来を担う若者たちの可能性を底上げすること。それこそが、彼が世界に返そうとしている最大のギフトなのだ。

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