STUDENT DECISION RECORDS

『納得解』を求めて。11年のサッカー人生で培った組織力で、彼女が国際ボランティアで紡ぐ『人との繋がり』#SDR28-0062

INTERVIEW & TEXT

和泉 圭佑

2026.06.27

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

大阪府出身。 同志社大学経済学部にて学びながら、教職課程も履修中の学生。

幼少期から活発で、小学3年生から男子に混ざりサッカークラブで奮闘。 中学では女子クラブチームの副キャプテンとして組織の人間関係に奔走し、高校ではスポーツ推薦で広島の強豪校へ進学した。 素晴らしい指導者との出会いから「人間力」を学び、国体の広島県代表にも選出された実績を持つ。

現在は国際ボランティアサークル「CHAD」の企画部代表を務める。 「人とのご縁」を何よりも大切にし、カンボジア支援の現場で得た感動を胸に、後輩たちの当事者意識を育む組織づくりに尽力している。



出会う人々とのご縁を大切に、挑戦し続ける。

小学3年生から男子サッカーチームに飛び込み、11年間にわたりサッカーに打ち込んできた彼女。

中学時代は副キャプテンとして意見の対立するチームをまとめ上げ、高校では親元を離れて広島の強豪校へスポーツ推薦で進学した。 そこで出会った恩師から「正解ではなく最適解・納得解を見つける」という人間力の根幹を学び、国体選手に選ばれるほどの成長を遂げた。

サッカーを引退し、同志社大学へ進学した現在、彼女は国際ボランティアサークル「CHAD」の企画部代表として奔走している。 過酷な勝負の世界を生きてきた彼女が、なぜボランティアの世界で「人との繋がり」を追求するのか、その軌跡に迫る。

【学生時代に成したいこと】

彼女がいまCHADの企画部代表として成し遂げたいのは、「全員が当事者意識を持ち、我慢せずに意見を出し合える組織」を創り上げることだ。

  • 特定のリーダーや肩書きを持つ人間が決めたことにただ賛同するのではなく、メンバー全員で話し合うことを重視している。

  • 高校時代の恩師の教えである「みんなが納得する最適解」を導き出し、後輩たちが主体的に動ける環境を残すことを目標としている。

【その道を選ばざるを得なかった理由】

彼女がCHADというサークル、そして企画部の代表という道を選んだのは、「人との繋がり」や「温かい雰囲気」に強く惹かれたからだ。

大学入学後、サッカー以外の新しいことに挑戦したいと考え、ボランティアサークルを見学した際、CHADの醸し出す雰囲気に魅了され入会を決意した。

その後、カンボジアでの現地活動を通じて、先輩たちが繋いできた支援の重要性を実感。 自分も運営の近くで企画を考え、形にすることで組織の力になりたいと強く思い、幹部会議に参加できる役職への立候補を決断したのである。


【原体験における共鳴ポイント】

彼女の「周囲に気を配り、組織のバランスを取る」というスタンスの原点は、中学時代の女子サッカークラブでの副キャプテン経験にある。

自我の強いキャプテンと他のメンバーとの間で意見が衝突した際、彼女はピッチ外での気配りやグラウンド整備などを率先して行い、チームの亀裂を防ぐために奔走した。 試合に出られないメンバーが遠慮しないよう声をかけたり、監督に間に入ってもらいながらメンバーを説得したりと、泥臭く組織の調和を保ち続けた。

この時の「見捨てるのは違う」という強い責任感と利他的な行動が、現在の彼女の組織運営における強固な土台となっている。


【覚悟が定まった瞬間】

CHADの活動に対する彼女の覚悟が定まったのは、初めてカンボジアへ渡航した時だ。

それまでは日本国内での募金活動などが中心でボランティアの実感が湧きづらかったが、現地で自分たちが企画した「歯磨きプロジェクト」の歯ブラシを使って子供たちが楽しそうにしている姿を目の当たりにした。

さらに、決して裕福ではない現地の子供たちが、言葉も通じない自分に対して大切にしているアクセサリーをプレゼントしてくれたり、手を繋いでくれたりする純粋さに深く感動した。

支援の成果が目に見えたこと、そして現地の子供たちの温かさに触れたこの瞬間が、「もっと活動に深くコミットしたい」という確固たる覚悟に変わった決定打である。


【意思決定の軸】

彼女の意思決定の絶対的な軸は、「人と関わり、その繋がりやご縁を大切にすること」である。

教職課程を専攻し教師を志している理由も、自身の学校生活が楽しく恩師に恵まれた経験から、「自分も生徒と深く関わり、人生の大事な時期の成長を見守りたい」という思いがあるからだ。

サークル選びも、ボランティアの支援先も、常に「人」や「組織の雰囲気」を最優先に考え、そこで出会った人々との縁を何よりも重んじて行動している。


【現在の挑戦】

いま彼女が直面している壁は、「後輩たちの当事者意識をどう育むか」である。

引退が近づく中、次の代を担う後輩たちがリーダー任せにならず、全員で意見を出し合って組織を運営していけるような体制づくりに苦心している。

自身が担当するフェアトレード商品の販売やイベント企画を通じ、メンバー一人ひとりが納得できる答えを模索しながら、未来のCHADを支える後輩たちへのバトンパスという大きな挑戦に向き合っている。


【誰に、何を返したいか】

引退を迎える日、彼女が一番言葉を交わしたいのは、共に活動してきた同期やメンバーたちだ。

カンボジア支援で得たものも大きいが、彼女にとっては「一緒に頑張った友達が一番大事」であり、その仲間たちから「出会えてよかった」と言ってもらうことを心から願っている。

人との繋がりを何よりも大切にし、CHADでの活動を「一生の財産」と語る彼女にとって、最高の仲間たちと感謝を伝え合う瞬間こそが、すべての活動の最高のフィナーレとなる。

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