STUDENT DECISION RECORDS

『前に出るタイプ』ではなかった彼女が、巨大ダンスサークルの幹部・会計に挑戦する理由#SDR28-0101

INTERVIEW & TEXT

和泉 圭佑

2026.08.01

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。


学生プロフィール

東京都出身。

幼少期は担任が変わるだけで緊張してしまうほどの極度の人見知りだったが、兄の影響で年長から小学5年生までサッカーを続け、男の子たちに混ざってプレーをするほど活発な一面も併せ持つ。

中学時代はソフトテニス部で部長を務め、反抗期の部員と顧問の間を取り持つ「中間管理職」のような役割を通して、多様な意見を尊重する姿勢を学んだ。

自由な校風の都立井草高校へ進学後、K-POPブームを機に未経験からダンス部へ入部。ハイレベルな仲間に食らいつき、全国大会本選で4位という悔しさと達成感を味わった。

現在は武蔵大学に進学し、ダンスサークル「STEPS」に所属。幹部として「会計」の重責を担い、メンバーの生活に直結する金銭面の負担軽減に奔走しながら、サークルへの恩返しとして最後の引退公演の成功に全力を注いでいる。



メンバーに寄り添い、成功させる。STEPSという最高の居場所を守っていくために。

【学生時代に成したいこと】

彼女がいま成し遂げたいことは、幹部として「最後の引退公演を無事に成功させること」である。

これまでの運営において、会場探しをはじめとした様々なトラブルに見舞われながらも、自身の1年間をすべて注ぎ込んできた。

そして、ただ裏方として運営を回すだけでなく、一人のダンサーとして「最後は何をして終わるのが一番気持ちいいか」を追求し、やりきったという達成感を得ることを目指している。


【その道を選ばざるを得なかった理由】

彼女が幹部・会計という役職を選んだ理由には、サークルへの強い感謝の念がある。

当初は人前に立って何かを取り仕切るタイプではなく、幹部への立候補は一切考えていなかった。しかし、STEPSというサークル特有の温かい雰囲気や、そこで得られた人との縁のおかげで、大学生活が最高に楽しいものになったと実感していた。

「この素敵な場所を守っていくためなら、自分にはその覚悟がある」

と、大好きなサークルへの「恩返し」として役職を引き受ける道を選ばざるを得なかったのである。


【原体験における共鳴ポイント】

彼女が「みんなの味方でありたい」というスタンスを重視するルーツは、中学時代のソフトテニス部での経験にある。

当時、顧問の先生に対して反抗的だった部員たちの間で部長を務めた彼女は、両者の間に立つ「中間管理職」のような板挟みを経験した。

「どちらか一方が完全に正しくて、一方が完全に間違っているということはない」

という気づきを得たことで、一方的に意見を押し付けるのではなく、双方の思いを汲み取る重要性を学んだ。この原体験が、現在会計としてメンバーからお金を集める際、「高い」と言いたくなる部員の気持ちに深く寄り添う姿勢へと共鳴している。


【覚悟が定まった瞬間】

彼女が幹部としての覚悟を決めたのは、代表である同期(金子さん)からの熱烈なラブコールを受けた瞬間である。

それまで幹部になるつもりがなかった彼女だったが、サークルの飲み会で代表から「一緒にやってくれ」と涙ながらに泣きつかれた。

最初は半信半疑だったものの、その後も幾度となく声をかけられ、最終的に同期の幹部が2人しか決まらない状況を前にして「自分がやるしかない」と心を動かされた。自分を必要としてくれる仲間の熱意に触れたことが、彼女に組織を背負う覚悟を決めさせたのである。


【意思決定の軸】

幹部として何かを決断する際、彼女が最も大切にしている軸は「幹部は偉いわけではなく、みんなと同じラインに立つ味方である」という大前提である。

特に「会計」という役職においては、お金が個人の「生活の資本」であることを深く理解している。

サークルを優先させるあまりメンバーの生活水準を下げてしまうことがないよう、強制を避け、不要な出費を抑えながら個人の負担を極力減らすことにこだわっている。一人ひとりに不利益がいかないよう気を配ることが、組織としての信頼度を高めるという信念を持っている。


【現在の挑戦】

現在の彼女の挑戦は、引退公演に向けた運営資金のやり繰りと、メンバーの金銭的負担の調整という「会計」ならではの壁を乗り越えることである。

大学生は授業やアルバイト、遊びなど多忙であり、経済的な余裕も人それぞれ異なる。運営のために集金が必要な一方で、生活費を圧迫してしまうメンバーのリアルな悩みとの間で板挟みになりながらも、最善の解決策を模索し、試行錯誤を繰り返している。


【誰に、何を返したいか】

引退公演が無事に終わった時、彼女が一番言葉を交わしたいのは、1年間共に苦労を乗り越えてきた「2人の幹部(金子さん、尽さん)」である。

会場探しや様々なトラブルに対し、3人で「どうする?」と真剣に話し合い、時には絶望的な状況も共有してきた。

だからこそ、公演を大成功させた後には、彼らと「この3人でやってきて本当によかったね」と心から笑い合い、最高のお疲れ様を言い合うことを待ち望んでいる。

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