STUDENT DECISION RECORDS

「当たり前を、やり抜く力。平均的だった少年が、努力の果てに人生の舞台で主役を掴むまで。」 #SDR28-0109

INTERVIEW & TEXT

冨田 裕史

2026.08.05

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

立教大学経営学部経営学科3年。廣嶋隼人。

幼少期より優秀な姉との比較の中で「自分は何者か」という問いと向き合い、自らを律し続けた。

中学時代の駅伝練習で、限界を超える努力の末に掴んだ「1位」の栄光が、人生の行動原理となる。

高校からはブレイクダンスという未知の領域に挑み、大学ではジャンルリーダーとしてチームを牽引。全国規模の大会で結果を残すなど、確かな実績を積み上げた。

現在は大学にて企業連携プロジェクトを通してビジネスの実践に励み、「自分の一貫性」を社会でどう体現するか、決して多弁ではないが確かな芯を持つ廣嶋は新たな戦いに身を投じている。



朝6時半、まだ街が眠る中で開始される過酷なトレーニング。

吐き気をこらえ、ただひたすらに走り続けた中学時代。その泥臭い経験は、決して華やかな成功体験とは言えないかもしれない。

しかし、廣嶋隼人はその時間を「己の礎」と断言する。

どんな環境でも怠らず、自ら決めたことに責任を持ち続けること。その一貫した姿勢こそが、彼を平均的な優等生から、ビジネスとダンスという二つの舞台でリーダーとして輝く存在へと押し上げた。

【学生時代に成したいこと】

廣嶋が所属する経営学部では、三井不動産やサントリーといったトップ企業との連携プロジェクトが数多く行われている。

彼が目指すのは、単なる「良い企画を出す」ことではない。組織の中に身を置き、多様なバックグラウンドを持つ仲間と共鳴し、社会に価値を還元するプロセスそのものを成功させることだ。

己の未熟さと向き合いながら、泥臭く調整を重ね、チームの成果を最大化する「体現者」であることを、大学生活のゴールに据えている。

【その道を選んだ理由】

なぜ、わざわざ厳しい道を選ぶのか。

その答えは、彼が抱く「責任」への意識にある。中学時代、部員不足の中で1年生からキャプテンを任された経験が、彼に「自分さえしっかりしていれば、組織は崩れない」という矜持を植え付けた。

流されることは、自分自身への裏切りだと感じていたのだ。プレッシャーから逃げ出すのではなく、むしろそれを引き受けることで、自分の価値を証明しようとする。

それが、廣嶋という人間が選ぶ道の共通点である。


【原体験における共鳴ポイント】

彼にとって最大の転換点は、中学時代の「持久走大会」だ。

幼少期から優秀な姉と比較され、「自分は大した人間ではない」という無力感を抱いていた彼にとって、持久走での1位獲得は世界を変える出来事だった。

血を吐くような努力を重ね、2位の壁を突破した時、彼は初めて「やればできる」という自信を手に入れた。

この経験が、「才能の差」を「努力の量」で埋めるという、今の揺るぎない価値観の核となっている。


【覚悟が定まった瞬間】

大学のダンスサークルでジャンルリーダーに就任し、ゼロからチームを作り上げた時、彼の覚悟は定まった。

振り付け、照明、構成、そしてメンバーの育成。全てを背負い、睡眠時間を削って向き合い続けた。その結果、全国規模の大会で予選を突破し、大きな舞台で踊りきったとき、彼は実感した。

自分の努力が他者の心を動かし、チームに勝利をもたらしたのだと。

この成功が、彼を「個の努力」から「組織を勝たせるリーダー」へと進化させた。


【意思決定の軸】

廣嶋の意思決定は、常に「自分に対して嘘をついていないか」という点に置かれている。

高校選びで戦略的に推薦枠を狙ったことも、立教大学でビジネスリーダーシップを学びたいと考えたことも、すべては自分の成長を最大化するための先を見据えたロジカルな判断だ。

ワクワク感だけでなく、その選択が自分に責任をもたらすか、自分を磨き続けられる環境かを基準に、彼は静かに、しかし力強く進路を選択している。


【現在の挑戦】

いま、廣嶋が直面している壁は「価値観における多様性との対話」だ。

自分の中にある高い規律や常識が、他者にとっては当たり前ではないという現実に、時として葛藤することもある。しかし、彼は逃げない。理解できないことを拒絶するのではなく、相手の文脈を汲み取り、どうすればチームが前進できるかを考え抜く。

その「シャイでありながらも深く考え抜く」姿勢こそが、彼がリーダーとして更なる高みへ登るための登竜門なのだ。


【誰に、何を返したいか】

引退の舞台に立つとき、彼は誰のために踊るのか。それは、自分を厳しくも温かく導いてくれた親や恩師、そして泥臭い努力を肯定してくれた仲間たちだ。「お前ならできると信じていた」と思われること。言葉でなくともそれこそが、最大の恩返しだと思っている。

卒業を迎える時、廣嶋は感謝の言葉とともに、自分という人間が「やり抜いた」という事実を、支えてくれた人々に証明したいと願っている。

誰よりも、自分自身のために。

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