STUDENT DECISION RECORDS

「なんとかなる」の裏側にある覚悟――留学が教えてくれた、自分を信じて挑戦し続ける力   #SDR28-0135

INTERVIEW & TEXT

冨田 裕史

2026.08.07

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

岐阜県出身、立命館大学 加藤真穂。高校時代、コロナ禍という逆境を乗り越え、休学という大きな決断をして単身アメリカへ長期留学。この経験が彼女の価値観を根本から変えた。

大学では国際協力団体「IROHA」に所属し、現在は幹部として活動。消極的だった過去を脱却し、クラウドファンディングの主導など、自らの意志で行動を起こすことに喜びを見出している。

「楽しく生きる」を軸に、壁にぶつかっても「なんとかなる」と前を向く強さは、過去の挑戦の積み重ねから育まれた。現在は、自身の軸をさらなる確信へと変えようとしている。



「なんとかなる」。

彼女が口にするこの言葉には、決して楽観的な逃げではない、強靭な信念が宿っている。

高校時代、コロナ禍で留学の夢が一度は潰えそうになりながらも、自らの意志で休学を選択し、アメリカへの渡航を実現させた経験があるからだ。

異国の地で言葉の壁にぶつかり、それでも仲間と共に乗り越えた日々。その原体験は、今の彼女を形作る強力なエンジンとなっている。

現在、国際協力団体での活動やクラウドファンディングの推進という新たな壁に対し、彼女はどう立ち向かっているのか。彼女の人生を切り拓いてきた「決断」の軌跡を紐解く。

【学生時代に成したいこと】

彼女の活動の根底にあるのは、「楽しく生きる」という純粋かつ強い意志だ。

これは単に楽をするという意味ではない。困難な課題に対しても、自分自身が主体的に関わり、工夫を凝らし、最終的にはやり遂げたという達成感を味わうこと。

大学生活という限られた時間の中で、彼女は自分が関わる団体やプロジェクトにおいて、妥協のないプロセスと結果を追求し、関わるすべての人と共に喜びを共有できる状態を目指している。

【その道を選んだ理由】

なぜ、あえて困難な道を選ぶのか。

その答えは、高校時代の留学への渇望にある。「勉強するだけの英語」ではなく、「生きた英語」を使い、世界と繋がりたかった。その目標のためなら、周囲とは異なる歩みである「休学」という選択肢さえも、彼女にとっては必然だった。

大学で国際協力団体「IROHA」を選んだのも、同じだ。多様な価値観が交差する環境に身を置き、自分自身が能動的に動くことで、世界を広げたかったからである。厳しい道を選び続けるのは、その先にこそ、自分が求めている成長と景色があると確信しているからに他ならない。


【原体験における共鳴ポイント】

幼少期、彼女は自ら進んでリーダーシップをとるようなタイプではなかった。しかし、塾で英語と出会い、文法という枠組みを超えて「喋れるようになりたい」という知的好奇心が芽生えた時、彼女の中のスイッチが入った。

自分の努力が結果として跳ね返ってくる感覚。それが彼女の原体験となり、現在に至る「高い目標を自らに課し、それに向かって努力する」という姿勢の礎となっている。過去の成功体験が、今の彼女に「やればできる」という自信を与えているのだ。


【覚悟が定まった瞬間】

彼女の覚悟が決定的なものとなったのは、高校3年生の夏、休学しての長期留学を決断した時だ。

コロナ禍により一度は短期留学の夢が閉ざされた。しかし、そこで立ち止まることを良しとせず、あえて1年遅れるという選択を承知で、再度の挑戦を選んだ。

それは、自分の人生を誰かに委ねるのではなく、自分の責任で切り拓くと決めた瞬間だった。この時得た「困難すらも、決断によって乗り越えられる」という確信が、今の彼女の揺るぎない自信になっている。


【意思決定の軸】

彼女の意思決定の軸は極めてシンプルだ。

「自分が楽しめるか」そして「自分自身を裏切らない責任を果たせるか」。

難易度や失敗のリスクを恐れるよりも、挑戦した先に何が得られるか、どれだけ自分がワクワクできるかを優先する。

自分が心から納得できる選択であれば、たとえ結果がすぐに出なくても、泥臭く挑戦し続けることができるのだ。


【現在の挑戦】

今、彼女が直面している最大の壁は、団体で進めているクラウドファンディングだ。

目標達成に向けて寄付がなかなか集まらないという現実に対し、彼女は立ち止まらない。

チラシの設置や、信頼するアルバイト先への協力依頼など、自分にできる工夫を一つずつ積み重ねている。「まだ終わっていない。諦めない」。

留学という大きな山を越えた経験を持つ彼女にとって、この課題もまた、乗り越えるべき「攻略可能なパズル」の一つに過ぎないのだ。


【誰に、何を返したいか】

留学時代、言葉の壁で立ち尽くしていた自分を支えてくれた仲間たち。

国境を越えて助け合えたその温かさを、今度は自分が活動を通じて誰かに返したいと願っている。

引退の時、仲間から「あなたと一緒にやってよかった」という言葉をかけられること、それが今の彼女にとっての何よりの恩返しであり、次のステージへ進むための糧になるだろう。

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