STUDENT DECISION RECORDS
INTERVIEW & TEXT
和泉 圭佑
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
東京都練馬区出身。
クリエイティブな両親のもとで育ち、幼少期から「やりたいことは全部やる」という活発で目立ちたがり屋な性格だった。
小学校の学芸会ではセリフの数を数えて一番多い役をオーディションで勝ち取り、小4からは自身でダンスを研究し、踊るほどにダンスに夢中だった。
中学校では演劇部とダンススクールを両立しつつ、都立推薦を見据えて勉学にも励み、念願の井草高校へ進学。
高校のダンス部では自由な校風を楽しみながら、あえてリーダー職には就かず補佐的な立場でチームを支えた。
立教大学進学後、高校の先輩や友人の多さからダンスサークルADLに入会。当初はサークルの雰囲気に圧倒され辞めることも考えたが、大学2年時に親友からの熱い誘いを受け、組織幹部に立候補。現在は「伝統に縛られず、メンバー全員にとってメリットがあるか」を軸に、約400名が在籍するマンモスサークルの運営に奔走している。


彼女がいま成し遂げたいことは、12月に開催されるADLの引退公演において「メンバー全員が全力で公演と向き合える状態を創り上げること」である。
バトルを頑張りたい人、ショーケースに懸ける人、純粋にダンスを楽しみたい人など、向いている方向や熱量が異なるメンバーたちをまとめ上げ、曖昧な気持ちではなく100%の熱量でステージに立たせることを目標としている。

彼女が「全員がやりたいことをできる公演」を目指す背景には、サークル内で特定のジャンルに縛られず、多様なメンバーとフラットに関わってきた彼女自身の立ち位置がある。
色々なジャンルに遊びに行き、バトルに出ている子とそうでない子の間に生じる気持ちのすれ違いや、互いに理解しきれない葛藤を直に聞いてきた。だからこそ、「みんなADLを選んでここにいる」という共通項を大切にし、それぞれの思いを汲み取った公演作りを担わざるを得なかったのである。
彼女の「やるからには全力で」というスタンスの根底には、通っていたダンススクールの恩師からの教えがある。
「これをやれと言われたら、必ずそれプラス何かをやりなさい」
という厳しい指導が、彼女の基準を高く設定した。
この経験が、現在の幹部としての責任感や妥協のない姿勢と深く共鳴している。

彼女がADLの組織幹部としてサークルを背負う覚悟を決めたのは、親友であり、今幹部を共にしている同期「愛香(まなか)」からの言葉だった。
当初は幹部になる意思を固め、同期の愛香を誘ったが、幹部に男子がいない状況が発生し、全体のバランスを見て辞退しようか悩んでいた。その時に、愛香から、
「ゆいが幹部をやらないなら、私もやらない。一緒にやりたい」
と真っ直ぐに伝えられた。この言葉に背中を押され、「自分はダンスの振り付けよりも運営の面で貢献しよう」と腹を括り、立候補を決意したのである。

サークル運営において何かを決断する際、彼女が最も大切にしている軸は「目先の利益や伝統ではなく、ADLにいる子たちにとって長い目で見たメリットがあるか」である。
「これまでそうだったから」という伝統に縛られることを嫌い、ベンチャースピリットを持って「今、本当にやったほうがいいこと」をフラットに評価し、実行に移すことを信条としている。
現在の彼女の最大の課題であり挑戦は、「幹部として舐められないように、自分自身が誰よりもやるべきことをしっかりやること」である。
女性3人という幹部体制に不安を感じることもあるからこそ、全員と積極的にコミュニケーションを取り、自らが厳しい姿勢と背中を見せることで、説得力を持ってサークル全体を統率できるよう努めている。

引退公演が終わり、すべてをやり切った瞬間に彼女が一番言葉を交わしたいのは、意外にも「これまであまり話したことがないサークル員」である。
ジャンルリーダーのように直接ダンスを教える立場ではない「組織幹部」だからこそ、自分の見えない働きがサークル全体に良い影響を与えられていたと実感したい。
関わりが薄かったメンバーから「ありがとう」と言われることこそが、彼女の裏方としての努力がサークル全体に届いた何よりの証となるはずだ。

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