STUDENT DECISION RECORDS
INTERVIEW & TEXT
和泉 圭佑
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
長崎県に生まれ、幼少期をブラジルや千葉、東京で過ごす。幼少期の海外生活と帰国後の環境変化の中で、周囲に馴染むことを大切に生きてきた彼女。
中学受験を機に殻を破り、新体操部での作品づくりを通じて「仲間と協調し個性を生かす楽しさ」に目覚めた。
立教大学進学後、未経験で飛び込んだダンスサークル「JG」では、技術の壁にぶつかりながらも自らの強みであるワック(Waack)と出会い、ジャンルリーダーへと登り詰める。
挫折を乗り越え、否定しない指導で組織を支える彼女が、集大成となる引退公演にかける覚悟と葛藤の物語。

彼女が学生時代に成し遂げたいのは、サークル引退公演において「この3人だからこそできた作品だ」と誰もが認める最高のステージを作り上げることだ。
新体操から始まった表現者としての歩みの中で、彼女は常に集団で一つの作品を創る歓びを追求してきた。サークル「JG」のワックジャンルリーダーとして、ただ技術を競うのではなく、メンバー一人ひとりの個性が光り、誰一人置いていかれない温かな空間と感動的な作品を完成させることに情熱を注いでいる。

彼女が未経験からダンスサークル「JG」に飛び込み、さらにはワックのジャンルリーダーという重責を担う道を選んだのは、自分の表現と仲間との協調を通じて「誰も取り残さない組織」を体現したかったからだ。
幼少期に言語の壁から目立たないように過ごした体験や、高校時代に新体操部部長として個性を生かす組織運営を学んだ経験が彼女の底流にある。
ダンスのカウント合わせに苦戦しながらも泥臭く向き合い続けたのは、表現の歓びを仲間と分かち合う覚悟があったからに他ならない。
彼女の組織運営や表現への熱量の原点は、鴎友学園時代での新体操部での経験にある。
競技での勝利を追うこと以上に、ディズニーをテーマにした40分の公演作品を全員で創り上げる中で、技を交換し合い集団で成果を出す楽しさを体得した。さらに高校で部長や学年長を務めた際、自分が全てを背負うのではなく得意分野を分担するリーダーシップを学んだ。
この「個を生かし集団を高める」成功体験こそが、現在のサークル運営の揺るぎない礎となっている。

彼女の覚悟が定まったのは、大学2年のデビューイベントでソロ活動に挑戦し、ワック(Waack)というジャンルに出会った瞬間だ。
当初はロックやブレイクダンスに挑戦するも、新体操とは異なるカウントでの表現に高い壁を感じていた。しかし、動画だけに頼らず仲間と一緒に泥臭く練習を重ねる中で自らの適性を見出す。技術的な壁を克服した手応えと表現の楽しさを知った彼女は、自身の経験不足を補いながらもリーダーとしてサークルを引っ張る決意を固めた。
彼女の意思決定の軸は、「否定から入らず、個々の強みが発揮できる環境をつくること」だ。
幼少期の海外生活や転居を通じて多様な環境に順応してきた彼女は、立教大学現代心理学部への進学など常に自身の関心を突き詰めて選択してきた。
ダンスにおいても、他ジャンルと兼任する多忙なメンバーの置かれた状況を尊重し、一方的な指導ではなく双方向のコミュニケーションを重視する。一人ひとりが安心して力を発揮できる場を提供することこそが、彼女の全ての判断基準である。

現在彼女が直面している挑戦は、引退公演に向けてワックジャンルの絆を深め、作品の質を極限まで引き上げることだ。
他ジャンルと兼任するメンバーが多い中で、後輩との対話機会をいかに増やし、一体感を醸成するかに試行錯誤している。
指導においては肯定的な提案を徹底し、全員が主体的に作品づくりに関われる雰囲気を作っている。表現の集大成となる舞台で観客とメンバーの双方に深い感動を与えるため、彼女は日々泥臭く仲間と向き合い続けている。
彼女が恩を返したいのは、自身の成長を温かく見守り支えてくれたJGの仲間や後輩たち、そして表現の楽しさを教えてくれた全ての人々だ。
幼少期の葛藤を乗り越え、新体操から大学ダンスへの挑戦を経て得た最高の仲間たちに対し、彼女は「このチームで踊れてよかった」と思える最高の引退舞台を用意することで応えようとしている。
自らが手掛けた作品と最高のチーム空間を通じて、周囲に感謝と勇気を与え続けることが彼女の最大の恩返しである。

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