STUDENT DECISION RECORDS
INTERVIEW & TEXT
冨田 裕史
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
神戸出身。幼少期より末っ子として培った「周囲を観察し、最適解を探す」という鋭い洞察力を武器に、現在は甲南女子大学でサステナブルな活動を行う団体「Sisterhood With」の副代表を務める。
中学・高校での部活動や英語学習といった困難な環境下でも、決して途中で投げ出さず、泥臭く継続し続ける強さを持つ。
現在は、学内フリマの定期開催や企業連携を主導し、「サステナブルな日常」を広めるべく奔走中。準備を徹底し、チャンスを必然に変える、静かながらも熱い情熱を秘めた挑戦者である。

「覇気がない」――かつて、そう評された少女がいた。
しかし、その内側には、誰よりも冷静に状況を見極め、泥臭い努力を積み重ねる強靭な精神が宿っていた。華やかな成功体験だけを語るのではない。
彼女の強さは、周囲が気づかないほどの細やかな準備と、一度決めたことを決して手放さない「継続」の中にある。
今、彼女はサステナブルな未来という壮大なテーマに挑む。その原動力は、一体どこから来ているのか。彼女の「先回り」の戦略と、静かなる決断の物語を紐解く。
彼女が目指すのは、サステナブルな概念を「特別なこと」から「当たり前の日常」へと引き下ろすことだ。
ただフリーマーケットを開催するだけではない。活動を通じて、学生や地域の人々が「サステナブルって、意外と身近で楽しめるものなんだ」と実感できる社会を作りたいと考えている。
そのために、学内での定期開催の基盤を強固にし、認知度を飛躍的に向上させることが、副代表としての現在のミッションである。

なぜ、あえて大学公認団体という、目に見える成果が出るまでに時間を要する道を選んだのか。
それは、大学生活を単に消費するのではなく、何か「形に残る責任」を背負いたかったからだ。過去の部活動の経験から、彼女は知っている。準備を怠り、誰かに頼るだけの道は、一時の快楽しか生まないことを。
自らアポを取り、企業と交渉し、泥臭く動くことでしか得られない「手応え」こそが、彼女の求める自己成長の証明なのだ。

彼女の行動原理の根底には、末っ子として培った「観察眼」がある。
幼い頃から兄の行動を観察し、何が許され、何が叱られるかを先読みしてきた。これが、高校・大学選びやサークル活動における「事前の入念な下調べ」という彼女の武器に繋がっている。
また、中学時代の「ソーラン節」での挫折経験も大きい。忖度による悔しさを味わったからこそ、「運や環境に左右されず、自らの努力で前列を勝ち取る」という、実力主義に対する静かな闘志が、今の彼女の活動を支えている。

覚悟が決まったのは、大学1年次のハロウィン企画だった。
古着をリメイクした子供用衣装と、松ぼっくりを使ったオーナメント制作。当時1年生だった彼女が提案した企画は、当初の懸念を裏切り、多くの家族連れを笑顔にした。雨という悪天候の中、それでも15組以上の親子が足を運んでくれた。
その時、彼女は確信した。「自分の考えた戦略は、必ず誰かに届く」。この小さな成功体験が、彼女をただのメンバーから、組織を背負う副代表へと変貌させた。

彼女の選択基準は、極めてシンプルだ。「準備に勝るものはない」。
何かを始めるとき、彼女は決して行き当たりばったりでは動かない。どの環境なら最大限の力を発揮できるか、どの団体であれば成長できるか。
徹底的にリサーチし、想定外の事態をも想定内に収める。その圧倒的な準備量があるからこそ、困難に直面しても投げ出すことなく、最後までやり遂げることができる。彼女にとっての選択とは、未来をコントロールするための準備行為そのものなのだ。

いま、彼女が直面している壁は「認知度の拡大」だ。
いくら素晴らしい活動も、知られなければ届かない。他大学との合同フリマ開催を自らアプローチで勝ち取り、SNSでの発信にも知恵を絞る。
物理的な距離のハンデがありながらも、連携の強化によって乗り越えようとしている。未知の環境にも臆せず飛び込み、新たな繋がりを作る。その姿は、かつてバスケ部のコートで「覇気がない」と言われた少女とはまるで別人のようだ。

引退の日、彼女がかけられたい言葉がある。
それは、「お疲れ様。おかげでサステナブルが当たり前になったよ」という友人の言葉だ。彼女にとっての恩返しは、組織を大きくすることだけではない。
共に活動した仲間や、活動を支えてくれた企業、そして何より、彼女の活動を通じて「サステナブル」を身近に感じてくれた人々に対して、その意義を証明すること。その言葉を聞くために、彼女は今日も、明日も、泥臭く歩みを止めない。

この学生に会いたい!応援したい!!
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