STUDENT DECISION RECORDS
INTERVIEW & TEXT
和泉 圭佑
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
福島県生まれ、鳥取育ち。
立命館大学生命科学部に通い、約100名規模の学生団体「おおきに」の代表を務める。5歳での東日本大震災の被災体験を経て、食料問題や災害といった社会課題に関心を深める。
高校時代には「言語技術同好会」初期部長を務め、大学では食品ロス対策や万博関連プロジェクト、被災地復興活動などを手掛ける。
組織の代表としてだけでなく、個人の力でも社会に強い影響を与える存在を目指して奔走している。

彼女が学生時代に成したいのは、社会課題を自身の言葉で語り、周囲に勇気と行動力を波及させられるロールモデルになることだ。
単に組織の看板や役職に守られた存在ではなく、一人の「初沢咲織」として社会から認められる影響力をつけたいと考えている。大阪・関西万博やGREEN×EXPO 2027に関わるプロジェクトを通じて、学生主体の社会課題解決のアクションを大きなムーブメントへと昇華させ、周りの学生が自発的に挑戦できる環境と道筋を打ち立てることを目指している。

彼女が既存の枠組みに留まらず、自ら「言語技術同好会」や「おおきに」の企画チームなど挑戦の道を切り拓き続けたのは、与えられた環境を待つだけでは誰も救えないと痛感したからだ。
第一志望だった大学に進学できない挫折を経験しながらも、探求学習で行っていた、未利用資源であるホエイ活用研究を活かしてAO入試に挑戦し、立命館大学への進学を決意した。
思い通りにいかない状況であっても自ら立ち上がり、戦略的に好機を手繰り寄せる姿勢こそが、彼女の選んだ必然の道である。
彼女の行動力の根源にある原体験での共鳴ポイントは、5歳で経験した東日本大震災による自宅半壊と避難生活だ。
福島から岐阜、鳥取へと移住を余儀なくされる中で、生命の尊さや生活基盤の脆弱性を幼心に刻み込んだ。
さらに転校先で「出身地」に対する周囲の反応に直面しながらも、母や友人の支えで乗り越えた経験が、社会課題や人の痛みに誰よりも深く寄り添う感性を育んだ。
この原体験が、食料問題や復興支援へと突き動かす強い原動力となっている。

彼女の覚悟が定まった瞬間は、100名規模の”おおきに”という学生団体にて、組織運営においてトップダウンによる管理の限界と組織の停滞に直面した時だ。
個人の利益や成長を提示しても動かないメンバーに悩み抜いた末、彼女は全員を底上げするのではなく、関与基準を自ら引き上げ、熱量を持つリーダー陣に1対1で向き合う決断を下した。
「一緒に動けて楽しかった」と言われる背中を見せ、自らが圧倒的背中で牽引する覚悟を固めたことで、リーダーとしての覚悟は確固たるものとなった。
彼女の意志決定の軸は、「自身の圧倒的な成長に繋がるか」そして「心からワクワクできるか」という基準に徹底して集約される。
高校時代の同好会設立や大学でのボランティア活動、宮城県での震災復興プロジェクトへの参画など、すべての選択はこの軸に基づいている。
安全で予測可能な道ではなく、未知の領域や困難な組織課題が存在する道であっても、己の心が躍り、人間としての器を広げられる環境であれば躊躇なく飛び込む姿勢を貫いている。

彼女が現在挑んでいるのは、100名の大型組織におけるメンバー個々の成長最大化と、GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)に向けたプロジェクトの成功だ。
プロジェクト終了まで残された限られた時間の中で、20名以上のリーダー陣に対する丁寧な面談を通じ、組織の動機付けに試行錯誤を続けている。さらに宮城県での復興プロジェクトも並行させ、社会課題の現場でのニーズ調査と地域活性化を自らの足で泥臭く推進している。

彼女が真に恩を返したいのは、避難生活や環境の変化に揺れる自身を温かく支えてくれた家族と地域社会、そして共に走る後輩たちだ。
幼少期に自分を守り抜いてくれた母親や周囲の支えへの感謝を胸に、自らが社会で活躍し大きな価値を還元することで恩返しを果たそうとしている。
さらに、自身がロールモデルとなることで、後輩たちが社会課題に怯まず自分の言葉で語り、自信を持って未来へと挑戦していける土壌を残そうとしている。
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