STUDENT DECISION RECORDS
INTERVIEW & TEXT
冨田 裕史
STUDENT DECISION RECORDS
ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。
香川県出身、香川大学3年。地域活動団体「佛生山らぼプロジェクト」の代表を務める。幼少期、アレルギーによって「周りと同じことができない」という悔しさや不完全燃焼感を抱えた経験を原動力に、高校時代には商業研究部で検定8冠を達成。さらに、ビジネスコンテストへの挑戦を通じて、自ら考えた商品の企画・商品化を実現した。地元・仏生山への愛着から大学入学後に「佛生山らぼプロジェクト」に参加し、現在は代表として組織改革や後輩育成を牽引。リクルートのビジネスコンテストへの参加をきっかけにチームで挑戦することの大切さを学び、現在は子どもたちの居場所づくりと、活動を後輩へつないでいく仕組みづくりに挑戦している。

幼少期、アレルギーによって「周りと同じことができない」悔しさを抱えていた。思うように挑戦できないもどかしさや不完全燃焼感は、やがて自らの可能性を広げる原動力へと変わっていった。現在、香川大学で「佛生山らぼプロジェクト」の代表を務め、地域を巻き込みながら活動する北岡。高校時代から数々の挑戦を重ね、大学では組織を動かす立場へと成長した。その歩みの根底にあるのは、過去の葛藤を力に変え、「自分だからこそできること」に挑み続ける姿勢である。

北岡が学生時代に目指しているのは、地元・仏生山において、子どもたちが日常的に集える居場所を継続的に生み出していく仕組みを確立することである。単発の月1回のイベントとして終わらせるのではなく、地域に根ざした活動として定着させ、後輩たちが自ら考え、主体的に活動を発展させていける組織体制を残したいと考えている。
自分が代表を務めている間だけ活動を続けるのではなく、次の世代へと想いと仕組みを引き継ぎ、地域に必要とされる活動として長く続いていくこと。それこそが、北岡が学生生活の中で実現したい未来である。

地元であり、日常の通学路でもあった仏生山への課題意識が、すべての出発点だった。「子どもたちが遊べる場所が少ない」「地域の魅力を十分に活かしきれていない」。そんな現状を目の当たりにし、自分自身の手で地域に変化を生み出したいと考えるようになった。そこで、活動をより良い方向へ進める責任を自ら引き受け、代表という立場に挑戦した。これまで、周囲に頼ることなく自分自身で考え、行動してきた経験があったからこそ、困難に向き合いながら地域を変えていく道を選んだのである。

幼少期のアトピーや食事の制限は、周囲との違いを意識するきっかけとなり、「自分も周りと同じように挑戦したい」という強い思いにつながった。そんな中、中学校で互いに刺激し合える友人たちと出会ったことで、その悔しさや向上心は、学業や新たな挑戦へと向かうエネルギーに変わっていった。高校時代には検定8冠を達成し、さらにビジネスコンテストでは自ら考えた商品の企画・商品化、店舗販売まで実現。こうした経験の積み重ねが、「自分が本気で行動すれば、環境や状況は変えていける」という現在の価値観を形づくった。
代表就任当初、北岡は仕事を一人で抱え込み、組織運営に難しさを感じていた。そんな状況を変える転機となったのが、大学2年の春に参加したリクルート主催のビジネスコンテストだった。初対面の仲間と約2週間にわたり議論を重ねる中で、自分にはない強みを持つ人を信頼し、それぞれの力を生かすことの大切さを実感したのである。
この経験をきっかけに、ラボに戻った北岡は、自分一人で抱え込むのではなく、メンバー一人ひとりの意見やアイデアを積極的に取り入れるようになった。さらに、1年生にも積極的に役割を任せ、チームリーダーとして抜擢するなど、組織全体が主体的に動ける体制へと大きく舵を切った。
北岡の意思決定の軸は、「自分の限界に直面したとき、そこで立ち止まるのではなく、自らを変えていけるか」ということ。そしてもう一つが、「仲間と力を合わせ、より大きな成果を生み出せるか」ということである。自分一人の成果だけを追い求めるのではなく、組織や地域全体にとって何が最善なのかを考え、難しい課題にも自ら向き合う。その姿勢を大切にしながら、挑戦を続けている。

現在直面しているのは、地域活動の運営や組織改革、そして就職活動という多くのことを同時に進めていく難しさである。その中でも北岡が大切にしているのが、後輩一人ひとりと丁寧に向き合い、対話を重ねながら信頼関係を築いていくことだ。自分から指示を出して動かすのではなく、後輩自身が「やってみたい」と思える環境をつくることで、少しずつ自主的に動くメンバーが増えていった。
夏休み期間中には、活動を終えた後も自発的に残って作業を手伝ってくれるメンバーの姿も見られた。そんな変化に、これまで取り組んできた組織づくりの手応えを感じながら、北岡は現在も一つひとつの課題と向き合っている。

「関わったすべての人から、『ありがとう』と言ってもらえる存在でありたい」。
そう語る北岡が返したいものは、相手によって異なる。共に活動してきたラボのメンバーには、これからも誇りを持って活動できる組織を残すこと。地域の子どもたちには、笑顔で集える居場所をつくること。そして、これまで活動を支えてくれた地域の大人たちには、地域の賑わいという形で恩返しをすること。
自分が代表として任された役割を最後までやり遂げ、これまで関わってくれた人たちに「この活動に関わってよかった」と思ってもらえる状態をつくること。それが、北岡が目指す一つのゴールである。
この学生に会いたい!応援したい!!
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