STUDENT DECISION RECORDS

『最後はあいつと、お互い頑張ったねって笑い合いたい』同期たった2人で挑む、HSD会計幹部の恩返しと青春の集大成#SDR28-0222

INTERVIEW & TEXT

和泉 圭佑

2026.09.25

STUDENT DECISION RECORDS

ReWrite Career が出会った学生の「意思決定」を記録するメディアです。

学生プロフィール

東京都江東区出身。

母親と2人の妹を持つ長女として育ち、小学生時代はダブルダッチ、アクロバット、水泳など多様な習い事に打ち込む活発な少女だった。

中学ではホームステイを経験し英語への意欲を高め、都立江戸川高校へ進学後はダンス部でジャンルリーダーを務めながら、応援団など学校行事にも全力で取り組んだ。

大学受験では共通テストの点数が伸び悩む挫折を味わうも、1日14時間以上の猛勉強の末、法政大学文学部英文学科に合格。

大学では新入生歓迎公演に感銘を受け、ダンスサークル「HSD」に入会。

現在はHSDの幹部として会計を担当し、スプレッドシートを用いた管理体制の刷新など、後輩が困らないための組織の仕組み作りに奔走している。


サークルのみんなが心から『楽しい』と思える場所であり続けてほしい。だからこそ、私がこの手で会計体制を整えてみせる

【学生時代に成したいこと】

彼女がいま成し遂げたいことは、HSDの会計幹部として「サークルの会計管理体制を完全に再構築し、後輩へ確実に引き継ぐこと」である。

現在、彼女はスプレッドシートを用いた新しい管理方法の導入や、大学の学生課への交渉など、前例のない仕組み作りに取り組んでいる。

引退までの残り約80日間、メンバー全員が余計な不安を感じることなく、純粋にダンスを楽しめる環境を裏側から支え抜くことに全力を注いでいる。


【その道を、自らの意志で選び取った理由】

彼女が会計という責任の重い役職を担う道を選んだ背景には、「もう1人しかいない同期に、すべての負担を背負わせたくない」という強い男気と優しさがある。

当初、彼女の代のジャズヒップホップジャンルには同期が2人しかおらず、相方がジャンルリーダーを務めることが濃厚だった。「自分だけが役職なしでいるのは違う。

2人で一緒に責任を背負い、お世話になったHSDに恩返しをしたい」。その思いから幹部へ立候補し、最終的に「余り物だった」という会計の役回りを引き受けたのである。


【原体験における共鳴ポイント】

「一度やると決めたら、泥臭く徹底的にやり抜く」という彼女のスタンスは、これまでの学生生活に深く根付いている。

小学生時代はダブルダッチの大会に向けて厳しい練習に打ち込み、高校では受験勉強と部活の限られた時間を両立させるため、誰よりも真面目に練習へ取り組んだ。

さらに、大学受験では模試の点数が伸び悩む中、「質を上げるにはまず圧倒的な量が必要だ」と1日14時間以上の猛勉強を己に課した。

この「逆境を努力の量で覆す力」が、未経験の会計業務をイチから立て直す現在の姿勢に強く共鳴している。


【覚悟が定まった瞬間】

彼女のサークルに対する覚悟が定まった決定的な瞬間は、幹部として「会計体制の刷新」に直面した時である。

当初は「余った役職だから」と少し投げやりな気持ちで引き受けた部分もあった。

しかし、実際に運営に関わる中で、サークルを存続させるための資金管理の重要性と、これまでの体制の脆さを痛感した。

「私が引退までに完璧な体制を作らなければ、来年以降の後輩たちが苦労する」。

その気づきが、彼女の持ち前の責任感に火をつけ、裏方としてHSDを支え抜く覚悟を定めたのである。

【意思決定の軸】

幹部として意思決定をする際、彼女が最も大切にしている軸は「サークル員全員が楽しめるかどうか」である。

幹部としての効率や自分たちのやりやすさを優先するのではなく、常に関わるメンバーの目線に立つ。

高校時代のダンス部で「真面目にやる人間が自分しかいない」という環境を経験したからこそ、HSDでは全員が同じ熱量で楽しめる組織づくりを最優先の判断基準としている。


【現在の挑戦】

現在の彼女の課題であり挑戦は、「引退までの短期間で会計体制を完璧に構築し、マニュアル化すること」である。

自分一人で何とか回せている現状に満足せず、次に役職を引き継ぐ後輩が迷わずに運営できる状態まで落とし込まなければならない。

日々の練習と並行しながら、数字との孤独な戦いを続け、HSDの未来のための基盤作りにプレッシャーを感じながらもがき続けている。


【誰に、何を返したいか】

引退公演のステージを終えた後、彼女が一番言葉を交わしたいのは、共に過酷な時期を乗り越えてきたもう1人の同期「萌さん」である。

最初は特別仲が良かったわけでもない2人が、同期がいない絶望的な状況から互いを支え合い、ジャンルリーダーと幹部として走り抜けてきた。

花束を渡される瞬間、「お互い頑張ったね」と笑い合い、そして一緒に涙を流すこと。その一瞬の共有こそが、彼女がHSDに青春のすべてを捧げた最高の見返りなのである。

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